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国指定重要文化財 善導寺 大庫裏他六棟 保存修理工事



H16.7-8



大庫裏解体に伴う足場・仮設通路の設置 ・ 本堂回廊 修理
 お盆も過ぎ、ほんの少しだけ朝晩が涼しくなりました。しかし、日中はまだまだ30度を越える暑さが続いています。
 大庫裏は、先日足場の基礎を固めたその上に、更に足場を高く高く組みあげていきます。また、善導寺の参詣者や職員の為の仮設通路(迂回路)も出来上がりつつあります。
 足場と足場の狭いところに、だんだんと出来上がっていく鉄パイプの造形物を見て、「見事!」としかいいようの無い程、感動を覚えます。

 本堂は東西の回廊部分が完全に解体されました。現在、2百数十年風雪に絶えてきた床板を、綺麗に掃除をして調査が行われています。
 それと並行して、床下の「たたき(基礎の土の部分)」をどのように作るのかを実験しています。土・石灰・砂利を混ぜる配分を変え、サンプルを数種類作り、一番良いものを採用するようです。土の微妙な湿り気、砂利の量などの違いによって、しっかり固まったり、叩いても叩いても本堂を支える程には固まらなかったり・・・。
 本堂だけではなく、今回の修築工事全般に言えることですが、今回の作業を逃せば、そう簡単には修正のきかないところが数多くあります。今、慎重に工事をしないと大変なことになります。でも、それを素晴らしい技術と熱意をもって丁寧に作業して頂いている工事の関係者の方々に、頭が下がります。

 本日8月30日、九州地方に大型の台風16号が接近中。午後には鹿児島に上陸。久留米には夕方から夜にかけて最接近。昨晩から既に強い突風が吹いている。平成3年9月下旬の台風19号によってもたらされた被害は、本堂の屋根修理を余儀なくされた。今回の庫裏の修理にふみきったのも、その時の台風被害の頃からだと聞いている。その19号と同等の勢力があるという今回の16号。善導寺も工事の方々も非常に心配です。
(H16.8.30記)
大庫裏素屋根設置工事  先日作ったコンクリートの基礎の上に、更に足場を組む 
最終的には、屋根も含め大庫裏全体が、
鉄骨で覆われます
仮設の渡り廊下
スロープで大楠会館の1階と2階、庫裏の広間をつなぎます
本堂の回廊部分
何十枚もの大きくぶ厚い板や
束柱を丁寧に取り外す
そして倉庫に綺麗に並べています 刷毛やいろんな小道具を
駆使して、細かい溝や隙間、
釘の跡などを掃除しています
本堂床下の「たたき」を作る実験をしています。
機械も使いますが、基本的には昔の工法どおり、人力で固めていくそうです
釜屋・中蔵の釘を種類別に
分けて調査します
これは、中蔵の屋根に使われていた木材です。
新たな発見があったようで、調査の方々は、
なにやらニヤニヤしていました!(笑
ニヤッ


大庫裏 解体 ・ 本堂回廊 修理 開始
 8月になりました。毎日30度を越す暑い日が続いています。時々、久留米市内の大雨の情報もありますが、善導寺は市内より随分離れているため、特に大きな被害はありません。
 中蔵の工事も終り、いよいよ大庫裏内部の解体です。更に、大庫裏全体を覆う「素屋根」の設置の為に、基礎工事が行われました。また、同時期に本堂回廊の修理の為に、大きな楠の床板も西側、東側と解体されています。
(H16.8.9記)
大庫裏内部 床板を解体 掃除・調査
素屋根の足場 鉄筋を設置
ミキサー車12台分のコンクリート
(約100トン)を流し込みました
工事関係者も増員して、一気に作業をしていました
次の日には固まっていました
本堂回廊 東側
解体前
高欄 解体
小さいものでも2人がかりで
運ばないと、持てません
床板解体


中蔵・大庫裏 解体
 7月になりました。梅雨時期の降水量は低く、蒸し暑い日が続きました。そんな中でも、工事は順調にすすんでおります。
 中蔵から釜屋に伸びていた下屋【ゲヤ・差し掛け屋根】部分の床下には、現役の井戸がありました。工事の作業上、一旦蓋をすることになり、善導寺では工事関係者と共に「水神あげ」の儀式を執り行いました。
 大庫裏【元寺務所)の方も、内部の解体に入ったようです。大庫裏に関しては、建物全体を覆う「素屋根」を作ってからの作業になるため、釜屋や中蔵の解体よりは、かなり大掛かりな工事になりそうです。解体して調査後、すぐに組み立てに入る計画です。修築箇所の中で、一番早い完成になります。3年後の平成18年頃に250年前の姿が甦りそうです。ワクワクします!
(H16.7.16記)
井戸 水神あげ (H16・7・12) 大庫裏 内部
受付玄関 玄関の鋤取り調査

画:EMI-DON
井戸の周りも鋤取り調査 善導寺 竣工 予想図


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