0120-123-456


                     
国指定重要文化財 善導寺 大庫裏他六棟 保存修理工事



H17-6-7



●本堂 (地震での災害復旧)
●大庫裏(発掘調査)

●釜屋・大庫裏 復原想像図

 予定されている本堂修築工事と並行して、7月10日に開催された本堂での「盂蘭盆・大施餓鬼法要」が終ったあと、今年3月20日に起った福岡西方沖地震の被害を受けた壁や縁板などの「災害復旧」が始まった。
 地震が起きる直前に東西北面の壁塗りと縁板の仮置きが終ったところだった。その塗ったばかりの壁全てに被害が及んだ為、堂内堂外の東西に以前と同じように足場が組まれた。

 大庫裏では、先月と同じく発掘調査が進められている。7月中旬は主に現場の図面を書いていた。小さな石のカケラまでも、丁寧に手書きしている。梅雨も明け、猛暑中での作業が続く。
 更に、釜屋・大庫裏の復原予想図を文建協の東坂所長が描いてくれた。お寺の職員も檀信徒のみなさんも、非常にわかりやすいと大好評!「へぇ〜、江戸時代はこんな風になってたんだ〜」と目を丸くして、出来上がりを楽しみにしている。
(H17.7.28記)
東奥上部から内陣を見下ろす 天井裏はこうなっていました 塗ったばかりの壁に
地震でできたひび割れ
調査の為に本堂の天井裏へ行きました。かなり怖かったので、(私は)もう2度と行くことはないでしょう・・・。でもこういう場所をヒョイヒョイと歩く、職人さんや調査員の方々はすごいと感じました。
庫裏から本堂へ続く渡廊下 庫裏と本堂の境目の工事 松の部材が白蟻などにやられたり、
部材自体が反ったりねじれたり
堂内東西に足場 大庫裏発掘 図面書き

クリックで拡大
大庫裏発掘現場 全景 重要文化財 善導寺 釜屋・大庫裏 復原予想図
まるで時代劇のセット!」のような雰囲気になります。
しかしこれはセットではなく本物なのです。
250年前(江戸時代)にタイムスリップしたような感じになるでしょう。
本当に楽しみですね!


●大庫裏(発掘調査はじまる)
 6月、本堂では内部壁塗りが行われ、仕上げまで終了。倉庫内では縁まわりの高欄の補修作業が行われている。
 一方、大庫裏では、壁のサンプルの調査のあと、中旬より久留米市による発掘調査が始まった。
まず、重機で30センチほど掘り下げた後、15名程の作業員が手作業で発掘を始めた。掘り始めてすぐに、250年前の火災の跡や、以前の建物の礎石跡など多くの遺構がみられた。また、昨年5月に見学会を行った「大かまど跡」と同規模のかまど跡も見つかった。
 いままで解らなかった善導寺の歴史が明らかになりつつあります。非常に楽しみです。
 発掘は現在の予定では7月末まで続きそうです。見学会などが開かれればいいなと思います。
(H17.7.4記)
大庫裏の壁の調査 本堂の内部壁 仕上げ塗り
倉庫内での本堂縁の高蘭 繕い
昨年6月に亡くなった鯉の池を砂で埋めました。
 将来、書院などの工事の足場がかかる予定です。
大庫裏
 発掘開始 昔の礎石(礎盤?) 発掘隊!
250年前の火災の跡 御前様も見学に
貴重なものが出土したら写真撮影 デジタル式の測量機器 昨年の発掘状況などを参考にして、作業員はいろいろな想像をしながら堀リ進める。
上から撮影 釘や石、銭、キセルなど かまどの跡がたくさん
 時代をさかのぼり、タイムスリップしたような気さえおこる・・・。
 
  約800年前、善導寺を開いた聖光上人をはじめ、その後いろいろな時代にいろいろな和尚がいたはず。この土地の上で一体どんな暮らしをしていたのだろう。この地面に残る僅かな痕跡から、人間が見えてくるのが楽しい。
ついさっき火を消したような状態の炭。
おそらく250年以上前のものである。


●本堂建具修理 作業所 視察  (平成17年6月4日土曜)
 文建協と善導寺は昨年の9月に続き、熊本に作業所をもつ「平野木工」に視察に行った。
前回の本堂東西の建具の補修も3月で終わり、現在は本堂正面の桟唐戸(さんからど)や障子、雨戸の補修を行っている。
 桟唐戸はあまりに大きいため、部屋の中には入りきれず、素屋根の下で作業をしていた。正面・左右合計6枚の扉が並べられ、飾り金具が全て解体されていた。金具をよく見ると、番付けや製作者の名前(?)などが裏に刻まれていた。文建協では調査の為、一部を持ち帰った。
 また、250年の間に修理した箇所が幾つかあり、綺麗に修繕されているのだが、その新しい部材の部分の木材だけが反っていたりしていた。
 「250年前の部材よりいいものは、現在では手に入らない。だからこそ、当初材をいかに傷つけずに補修するか」にかかっているようで、職人と文建協とで修復技術を相談し合っていた。

 建具の作業所をあとにして、一路熊本城へ向かった。熊本城は、昭和35年の天守閣が再建され、平成元年より、築城400年にあたる平成19年までの長い間、周囲5.8キロメートルの広大な土地(山?)にいろいろな建物の新築復元をしている。
 監理事務所の方々に現在、復元作業中である本丸御殿の説明をうけ案内して頂いた。昨年9月の視察では、基礎部分しかできあがっていなかったが、今回は屋根部分まで柱が組みあがっていた。やはり、部材の大きさにただただビックリ。
(H17.6.10記)
桟唐戸を丁寧にみていく
6月に入ったばかりなのに、30℃の暑さ!そんな中でも細かい作業が続きます
この加工を施す為に、右の機械の歯を特注したらしい。 しかし、昔の職人はこの加工を手でやっていた。
どちらにしても、人の技と情熱は素晴らしい!!
本堂正面建具 熊本城 本丸御殿 復元中





BACK

Daihonzan-Zendoji Official Site