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国指定重要文化財 善導寺 大庫裏他六棟 保存修理工事



H18.10




●大庫裏 瓦葺き

 10月に入り、大庫裏をはじめ第2期工事、専称寺の作業もどんどん進み大きく変わってきました。
まずは大庫裏の瓦葺き。 奈良の職人さんが毎日作業しています。 全て手作りで約2万枚ともいわれる平瓦を綺麗に葺いていきます。 そして丸瓦。 屋根の形、見た目を左右するだけに数ミリの狂いも許されない作業。 さらに、1枚割れても雨漏りしないように3枚重ねに葺いています。 普通の屋根よりも数倍の手間がかかっています。 
 現在は、棟を残した状態で一旦おやすみ。 準備が整ったら取付します。
(H18.10.23記)

いよいよ平瓦が葺かれます きれいにまっすぐ
2万枚並べます 3枚重ねになっています
左2枚は古い瓦、右2枚は新しい瓦 最高の職人さんが葺いてくれています
端の瓦も特殊なものを作って3枚重ねに 隅の瓦を据えるのは難しい
見てて安心する 建物らしい見事な曲線 ほぼ完成 あとは手直し
棟の部分は後日の作業 大庫裏の軒丸瓦(巴瓦) 〔綺麗に撮れたました…〕

これは本堂の鬼瓦です 〔綺麗に撮れたました…〕



●大庫裏 壁工事 
(小舞かき・荒壁塗り)

 屋根工事と並行して壁工事にもとりかかりました。
 竹を丁寧に並べ、縄で編んでいく。 内側から荒壁土を塗る。 塗り圧を考えながら均一に塗る。 裏なでをした後、返し塗りをする。 
 この後にも中塗り、仕上げなどの工程が続く。 左官の仕事は、壁ができあがってはじめて「商品」となる。 そしてそれまでの工程の技術はそこには見えない。 今のうちにこの技術の素晴らしさを報告しておきます!
(H18.10.23記)


竹小舞と荒壁塗りの下準備 荒壁塗り
裏に”にゅっ”と出てくる この後、返し塗りに入る
大庫裏 内部 乾燥状態も良好
暗くなるまで作業が続く


●大庫裏 素屋根解体

 2年前、平成16年8月に建て始めた大庫裏の素屋根が、そろそろその役目を終わろうとしています。
 大庫裏屋根の瓦葺きの完了に伴い、素屋根の屋根部分を解体しています。 今回の工事始まって以来最大の65トンのクレーン車が力を発揮。 2台のクレーン車で巧みに運びながらスムーズに解体していきます。 
 側面の部分は壁塗りや仮通路のために、もうしばらく残します。 

2年以上工事を守った大庫裏の素屋根 屋根のトタンが外される
クレーン車2台で裏の駐車場にパーツを運び解体する
鳶さん達  怖くないのでしょうか? 小さなパーツが数百個組み合わされ、このようなトラスになり、これが数十本組み合わされて屋根を構成していました。


●第2期工事 仮設通路の設置

 工事はすでに第2期工事の準備に入っています。 2期工事は、書院や広間、役寮の解体をします。 善導寺の中心にある建物が全て工事区域となります。 つまり、残っている建物は、西に本堂、三祖堂、東に大楠会館、北に新庫裏だけということになります。 現在、工事区域となる書院等を取り囲むように、仮設通路が設置されています。 
(H18.10.23記)

大楠会館より本堂へつながる通路 本堂側からみたところ
新庫裏から本堂裏堂へ続く通路 平成24年頃までの5年間使うので、
基礎をコンクリートで固めました


仮設通路などはこうなります(クリック)



●北野町 専称寺 解体進む

 明治5年に善導寺より移築された建物が、2Km離れた北野町専称寺に現存していることが分かり、調査と協議の結果、善導寺に再移築することが決まった。
 本年8月には解体工事に着手。 現在は小屋組みの解体が全て完了し、礎石だけとなった。
 専称寺では、土地の調査が入ったあとはすぐに新築の庫裏を建設します。 また、善導寺に運び込まれた当初の部材は、倉庫で調査や繕いが行なわれ、平成22年頃復原される予定。
(H18.10.23記)

庫裏解体中の専称寺 全景  クレーンを使って小屋組みを解体
思った以上に当初材があるようです 礎石だけになりました

礎石の調査



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