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                      国指定重要文化財 善導寺 大庫裏他六棟 保存修理工事



H22.10-12



●第3回 善導寺もちつき大会

 恒例になりつつある「善導寺もちつき大会」が12月28日に行われました。 今回で3回目。 文化財建物の活用ということで、釜屋・大庫裏内で、大きなカマドを使った炊き出しを行います。
 今年も、文化財の工事関係者のご協力を得て、文化財建物の釜屋で、30kgの餅米、約20臼分をつきました。 善導寺関係者をはじめ、友人・知人、保育園、幼稚園、近所の方々など約90名ほどの方が来られ、もちをつき、丸め、いただいていました。 
 外は小降りで寒かったのですが、お蕎麦などもふるまわれ、あったかいもちつき大会となりました。 参加していただいたみなさん、ご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。
(H22.12.29記)


チラシ カマドで火をおこす
木製の蒸籠(セイロ)を新調 蒸したもち米をこねて…
ついて! ついて!!
つきまくる!!! がんばったよ!
まるめて! まるめて!!
できあがり! あんこも入れて、いただきます
善導寺保育園 登場! おもちをほおばって
つきたてのおもちは おいしいでしょ? 先生達も張り切る! 張り切る! 
大工さんも顔負け… パワフルなもちつきでした!
善導寺保育園さんは、10月の文化財公開の時も来てくれました!
会場がなごやかになりました。 ありがとうございます。 また来てね!
中学生も来てくれました! 外は時折、冷たい雨…
室内では、お蕎麦が振舞われました あったかい
10月の文化財特別公開イベントの映像を流しました。
25絃箏ユニット「心花」のあったかい音楽が心地よい。
小雨の合間に、野球をするつわもの家族も……
職人さんや子ども達と!
楽しかったです! また来年!


●書院の下屋 瓦葺き
●三祖堂の解体・調査が進む


 10月30日〜31日の文化財特別公開も大盛況に終わり、いろいろな方に文化財保存の大切さ、技術の高さを知っていただけたと思います。  このような大規模な公開の準備はとても大変でしたが、スタッフの心にも、思い出深いイベントとなりました。 
 公開イベントから、早2週間が経ちました。 内部の安全通路は撤去され、保存修理工事は、また普段の状態に戻り、着々と進められています。 
 書院の茅葺屋根の下に突き出る「下屋」は瓦葺きです。 茅葺屋根との狭い隙間に身体を入れ、手を伸ばし瓦を並べていきます。 手が届かない場所は、棒で上手く整えています。 こういった場所に瓦を葺くことはあまり無いようですが、下から見ると、はやり葺いておかないと見栄えが悪いということから、特殊な作業がなされています。 屋根は建物全体の完成と見栄えを左右する所。 瓦葺きの「職人魂」を見ることができました! 

 一方、安産祈願所である「三祖堂」は重要文化財ではありません。 ですので、国の補助事業ではありませんから自由に修理をしていいわけです。 しかし、このお堂は、明治初期に建てられたと思われる随分古い建物ですから、柱の痕跡や古文書などで歴史を調査しながら、文化財と同様の丁寧な作業方針を立てて進められています。
 10月、屋根瓦が下ろされ、野地板や垂木が見えてきました。 向拝の屋根は、雨漏りなどしていたので、解体されました。 その他の部分は、現在、痛みの状況を把握している最中です。 頂上にある「宝珠」から、年月や施主名が見つかりました。 これが、建立年月なのか、修理年月なのかはまだ特定できませんが、こういった調査も同時に行われています。 
 全解体修理ではないので、屋根の歪みなどを修正する作業が少しずつ行われています。 また、内部の厨子なども、修理をする準備が整ったようです。 三祖堂の完成は、平成23年秋頃の予定です。
(H22.11.14記)

書院の茅葺屋根の下 この隙間(数10センチ程)に身体を入れる。
この下屋は茅葺屋根の周り全体にわたります。
手を伸ばして瓦を並べる この部分!
これは別の場所ですが、下からみると、
どうしても隙間が見えてしまいます
手が入らない場所には棒を使って、微調整をしています。
「いいものを作ろう」とする職人魂です!
瓦はみんな同じもののようで、みんな型が微妙に違います。
こちらでは瓦の曲がり具合などを細かく選別し、葺くべき場所を決めていきます。
書院の内部
茅葺屋根の裏側が見れるのは今だけ
書院内部
足場が全て撤去された状態 (ずいぶん広い)
三祖堂に足場がかかりました ハネ木を動かしたりして、
屋根の形を調整しています
明治初期から約150年間風雨に耐え老朽化
雨漏り、虫食いなどで痛みが激しい
宝珠の乗る土台
宝 珠 年号や施主名が刻まれている
虫食いの跡 屋根が解体された三祖堂
三祖堂屋根の上から境内を見下ろす
善導寺は本堂が大きいので、隣に建つこの三祖堂は小さいお堂としてとらえてしまいますが、一般寺院の本堂くらいの規模がありますので、やはり屋根は高く、随分大きな建物です
約100年前、法然上人700年大遠忌の時に建てられた
手水屋(ちょうずや)も三祖堂と併せて修理に入ります。

更に、三祖堂と本堂をつなぐ渡り廊下も修理に入りました。
【おまけ】 ちょうど中央に「玉監督」がいます
最近、太り気味…。 そして背中に貫禄がついてきた…

             



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