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国指定重要文化財 善導寺 大庫裏他六棟 保存修理工事

文化財公開事業 特集 B


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■第5回目
 
文化庁主催 「文化財保存修理 特別公開」

  平成19年11月23日(金・祝)〜24日(土)

 文化庁の事業の一環として、全国5箇所の会場(保存修理現場)で特別公開が行われ、第4会場となったのが善導寺です。
 この時期の善導寺は、復原完了した「大庫裏」、組み立て中の「釜屋」、解体中の「書院」、発掘中の「広間」など、保存修理の全ての工程が見れる最高の時期となりました。 その他、「大鋸挽き実演」、「かんながけ体験」、「打ち割り製材実演」、「瓦作り体験」、「解体調査の様子」、「和釘を使った床板張りの様子」、「カマド作りの様子」、「壁塗りの様子」など体験イベントや実演コーナーも盛りだくさん。 また、大量のパネル展示、部材の公開、更には、神戸市の竹中大工道具館より「江戸時代の大工道具」一式が運び込まれ、大庫裏内が博物館となりました。 これほどまで、工事にかかわる作業を間近で見れる行事もなかなかないのではないでしょうか? 善導寺の文化財関係者や職人さんも、1人でも多くの人に文化財に目を向けていただきたいと、惜しみない協力をしていただきました。

 当日は秋まっさかり。 境内のいちょうやもみじの木々も色づいて、この上ない雰囲気を演出してくれ、2日間で約1000名の方が参拝・見学に訪れました。 一番人気はやはり「大鋸挽き」のようでしたが、「カンナがけ」の体験や瓦作り体験、江戸時代の大工道具特別展、発掘コーナー、カマド作りなども熱心に見学されていました。
 2日目は引き続き、実演や体験のコーナーなどのイベントも行われましたが、午後から講演会も開催されました。 200名を越す聴講者で本堂がいっぱいになりました。 文化庁亀井鑑査官・久留米市古賀事務主査・文建協東坂所長、それぞれの立場から、文化財を守るための事業や、文化財に対する心の持ち方、久留米市(筑後)の歴史を背景に、江戸時代から今日まで善導寺がどう変わっていったのかなどをお話いただきました。
 この事業を通じて、みなさんの心の中に、文化財を守る想いが更に大きくなっていったことと確信をしています。

 公開は23日・24日の2日間でしたが、翌日の25日も、日曜日ということもありたくさんの方が見学に来られました。 職人さんもお休みでご案内ができなかったのが残念です…。 興味のある方がこれだけたくさんいるのにはビックリしました。 こういう方々に、文化財も、建物も、お寺も、支えられているんだなぁと実感しました。

 「物は、どれだけの人が視線を送るかで、長く生きるかどうかが決まってきます」 どうかこれからも善導寺を多くの目で見ていただき、支えて頂きたいと思います!

公開事業のポスター 三門をくぐると紅葉のお出迎え
平成16年12月に続き、第2回目の大鋸挽き実演
今回は大鋸屑(おがくず)を参加者に配布 やりがんな 体験
台鉋(だいがんな) 体験 子ども達の参加も多かった
奈良からわざわざ駆けつけてくれた職人さんにより、粘土で瓦作り体験。
あとで、焼いて送ってくれました
発掘で出土した品の展示と説明
大カマドを作っています 大庫裏が博物館に!
中央の大鋸は善導寺のものです
釜屋の壁塗りの実演も 打ち割り製材の実演
ちょうなカンナの実演も
解体中の書院では部材の展示と
パネル展示
文化財職員をたくさん動員しての解説
宝物館も公開
協力:善導寺・鎮西研究所
講演では文化財の話や
久留米市や善導寺の歴史なども聞けた
スタッフの朝礼
大勢の方が関わっています


■第6回目
  『釜屋完成と水琴窟 公開』

  平成20年6月15日(日)

 平成20年3月に復原完成した「釜屋」の公開と、同年5月に書院北縁から出土した「水琴窟」の公開が、久留米市の主催で行われました。
 「釜屋」では、大カマドに実際に火を入れ、お湯を沸かし、見学者にお茶がふるまわれ、「水琴窟」のコーナーでは、当日は雨天だったため、その雨の音でなかなか音が聞こえず残念でしたが、竹筒に耳をあて、そのかすかな水の音を聞くことができました。 「水琴窟」は調査中ではありますが、建物と同時期(江戸時代中期・250年前)に作られたものだろうということで、日本で最古級のものではないかとのことです。
 その他、平成19年3月に復原完成した「大庫裏」では、スタッフが製作したパネルの展示や、工事の記録映像の上映、水琴窟の音を利用しオリジナル製作した環境音楽を流しました。 江戸時代の建物との相性も非常によく、ゆったりとした時間が流れていました。
 雨天にもかかわらず200名を超す見学者が訪れ、カマドでの火焚きを見て懐かしんだり、そのカマドで沸かしたお茶を飲みながら、水琴窟の綺麗な音に耳を傾け、江戸時代の風流な世界を楽しんでいました。

 このイベントでのみ公開した「水琴窟」ですが、興味のある方が想像以上に多く、見学者が後を絶ちません。 1日ではありましたが、ずいぶんインパクトのあった公開事業だったと感じています。 今後、建物が完成したあとは、縁床下に半分隠れてしましますが、それをどのように公開していくのかを考えなくてはならないなと感じました。

 「水琴窟」などは現在保存修理中の現場になっているため常時公開しておりません。 是非、見学したいという方は、事前に「善導寺」もしくは「(財)文化財建造物保存技術協会 善導寺事務所」までお尋ね下さい。 工事時期や善導寺の行事の都合で、ご覧いただけない時もございますので、あらかじめご了承下さい。

 平成20年度は秋頃(10月頃)に現場公開を予定しております。 カマドでの炊き出しや「水琴窟」の公開、大庫裏でのコンサートイベントなども予定しております。 決定や詳細は、善導寺HPや善導寺機関紙「聖光」、町区回覧板、一般の新聞やTVなどでお知らせする予定です。 この機を逃すと「水琴窟」は工事区域となる為、平成25年の工事終了まで公開できません。 是非お越し下さい。

大カマドを前に説明会 火の番は大変です
これだけ大きなカマドは見たことがない! 大カマドで沸かしたお湯でお茶をいただく。
風情がありますね
昔は台所もお風呂も焚いてばっかりだったねぇ〜
と懐かしむ見学者
こちらは水琴窟会場。
見学しやすいようにテントや橋を設置
竹筒を耳に当てて、雫の音を聞いてもらいました
水琴窟の使用状況の絵も前日に完成 見学者にわかりやすい解説をするために
断面図のイラストも作っていただきました
大庫裏内では、ライトアップとパネル展示、工事の記録映像の上映、
善導寺の水琴窟の音を録音したものを流しました
釜屋でBGMとして流した環境音楽。
水琴窟の雫の音とシンセサイザーの音を
融合して音楽作品にしました。
公開事業や大きな見学会があるたびに作られる解説資料。 今回で9冊目になりました。 これを製作するだけでも大変な時間と苦労を要します。


 資料、パネル、イラスト、写真、音楽、映像……  専門家でもないのに、文化財を知ってもらえる手助けになるならと、自分の持てる技術を惜しみなく発揮してくれるスタッフに脱帽です!

いろんな人に支えられて公開事業は成り立っています。
今後ともご支援をよろしくお願いいたします。
そして、みんなで文化財を守っていきましょう!


■第7回目
 
久留米市主催 重要文化財 保存修理工事
  『秋の大公開 2008 in 善導寺』

  平成20年10月18日(土)〜19(日)

 善導寺の鎮西研究所主催の「鎮西セミナー」と同時開催。 佛教法話、文化講演、大カマドでの炊き出しや、大庫裏コンサートなど、新しい企画に挑戦しました。 久留米市主催としては最大の450名の見学者が訪れました。

詳しくは
「特集ページ」をご覧下さい。 コチラ


けんちん汁の炊き出し 製材の実演と体験
大庫裏コンサート

詳しくは「特集ページ」をご覧下さい。 コチラ


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